座っていると無意識に脚を組んでしまう。しかし本当は、組まない方が良いのではないか‥?骨盤が“ゆがむ”のではないか‥?
そんなことを考えた経験がある方もおられるのではないでしょうか。
まず僕の考えとして「脚を組むこと」を絶対悪とし神経質なまでに避ける必要はありません。
ただし『脚を組む』行為に限らず、ある特定の姿勢や動作を長時間続けることの身体機能的影響は理解しておいて損はないと思います。端的に言えば、身体への負担が偏りやすくなることが考えられるわけですが。
また『脚を組みたくなる身体』には特徴というか傾向性があり、それらは腰痛や過緊張に関係する場合があるので、身体機能改善に取り組む価値もあるかなとも思います。
運動学的原因分析:人はなぜ脚を組むのか?
これは一言でいえば『落ち着くから/しっくりくるから』なのでしょうが、運動学的に分析すれば『腹圧≒(体幹/呼吸機能)の代償』といったところでしょう。
要は『腹圧(空気の力)』で背骨や上半身を支えることが困難な時、背筋を過剰使用しても腰がしんどいので、仕方なく肋骨〜骨盤〜大腿骨を密集させて安定感を得ようとする
不安定な体幹を支える代わりの手段
と捉えるのがしっくりきます。股関節屈筋群や内転筋群の緊張も、“不安定な体幹”を上位概念とする現象ともいえるので、『体幹が弱っている』『呼吸が浅い』が、この癖のコアではないでしょうか。
脚を組むと確かに、腹圧を用いずとも一時的にラクに感じます。
あとは仙骨座り(=骨盤後傾)時に腹部を縮めて呼吸をしやすくする戦略・腰痛/腹痛/生理痛時や精神的ストレスが強い時の防御策としての腹部を縮める戦略もあり得そうです。
いずれにしても“代償的なラクさ”が脚を組むことで得られます。
気をつけたいのは「時間」と「固定」
月並みな助言ですが、片側だけを長く続けると、骨盤や背中の負担、血流の偏りが出やすくなるでしょう。その場しのぎ的発想の対策は、同じ組み方を続けないことです。いきなりやめるより、まずは切り替えを意識すると良いかもしれません。
リセット用エクササイズ(座位)
根本的な対策は、呼吸と体幹機能改善による腹圧の獲得です。※以下の動画を参照ください。
用意する道具:やわらかいボールまたはフォームローラー
手順:
- 両膝の間に道具を軽く挟み、3〜4/10位の力で『内ももの力』をキープします。
- 手で下部肋骨に触れ、吐くと肋骨が“下・内”に閉じる動きを確認します。
- 6〜8秒かけて吐き(やや口すぼめ)、お腹の張りをうっすら保ちます。
- その張りを少し残したまま鼻から自然に吸い、胴体が360°ふくらむ感覚を探します。
- 5呼吸×2セット。1日2回が目安です。
ポイント:いきみは避けるのと、痛みや不快感がある日は無理をしないようにしましょう。
それでも脚を組みたい時
上のエクササイズを行ってから脚を下ろす(組まずに座る)と、ラクになりやすくなる方もおられると思います。
ですが痛みや息苦しさが出る日は組んでしまいましょう。適宜組み方を変えたりするとなお良いかと。
まとめ
脚を組むのは「やめる」より「長く固定しない」「呼吸でリセット」が大切です。
長い呼気+軽い内ももで、腹圧および座り姿勢は安定しやすくなります^ ^



