【実践】腰痛の原因の見極め方

腰痛

ひとことで「腰痛」といっても、原因は人により異なります。

腰痛に関わる因子は、あまりにも多岐にわたるのです。

これらが複雑に絡み合い腰痛は起こる。主に生理学、解剖学、運動学、精神医学の領域。腰痛診療ガイドライン2019 改訂第2版より

ある程度の傾向性はあれど、そもそも人間が「変数の塊」ですし、全く同じ腰痛は存在しない、ともいえます。

複雑だからこそ、原因を見極めない限りクリティカルな対処はできず、多くの腰痛患者はただ漫然と「その場しのぎ」することしかできません。

それくらい「原因の見極め」は重要です。

「腰痛が治る」かどうかに最も影響することは「施術」や「治療」ではなく、その前段階の「原因の見極め」なのです。

そこで今回は、結果論的ではあるにせよ実際に

「手術しても再発した腰痛」
「歩けない程の坐骨神経痛」
「整形/内科/血管外科/脳神経外科で“異常なし”といわれた異常なこむら返り」
「ブロック注射が全く効かない手のしびれ」
「7年以上続く顔面の激痛」

などを症状を抱える方と共に改善してきた私が、普段どのような「腰痛の原因の見極め」をしているかについて話します。

自分の腰痛は「どんな腰痛なのか」知るキッカケになりましたら幸いです。

 

腰痛の原因を「見極め」るには

腰痛の原因を特定する過程で、はじめに何をするかというと「問診と検査」です。まずその方の全体像を捉えるため、大まかにいうと以下2つを確認します。

・訴え(この時は痛いがこの時は平気、など)

・姿勢や動き(整形外科的検査など)

そこから徐々に細かく「痛みがでる条件」を検証し解像度を高めます。ここで大切なのは、私だけではなく、その方自身が「痛みの正体」を正確に捕捉できることです。

痛みがでる条件は本人にとっても曖昧な場合が多く、そのままではいつまでも「不安」が拭えません。

その不安(「痛くなるかも」という「不」のイメージ自体)が、実際に痛みを産みだしてしまう側面もあります。

逆に痛みの正体がクリアになると、それだけで「主観的な訴えとしての」痛みの強度や頻度が減ることも多く経験しています。

だからこそ科学に基づいた、丁寧な検査と問診による「腰痛の原因の見極め」は欠かせません。

 

【実践】腰痛の原因を見極めてみよう

姿勢や動き方や診断名に関連付けられる「腰痛の種類」は以下のとおりです。とっかかりとしては、このくらいのレベルから検証します。

物凄く大まかにいうと「4種類+心因性(メンタル由来)」の腰痛に分類され、これらが部分的に混ざり合った結果が「その人の腰痛」です。

まず痛みの出方から条件を絞り、原因を精査し、プラン立案するからこそ「的確な施術」ができます。

こういった理由からもデタラメなアプローチで「その場しのぎ以上」を望むのは厳しい、といわざるを得ません。

そして繰り返しますが、最終的にあなた自身が原因を捉え、対処できるようになることも治るための一つの条件です。

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